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競馬地獄篇3

競馬地獄篇3

ドスン!馬並鹿次郎は横に太ったチンピラが座ったおかげで眠りから覚めた

「おい!兄ちゃん10レース結果は?」「はん?」「3番人気の9は入ったか!」「ああ今のレースかい 9はハナ差で4着に沈んだよ 一着は1番人気馬で堅い配当だったぜ」

ガーン!立ち上がって馬並鹿次郎の顔に泣きがはいっていく うおおーっ
壁にパンチや蹴りを叩き込み 地面にしゃがみ込み 震えながら泣いている

あきれる太ったチンピラや周りの人々…  どうやら さきほどのシーンは夢の中のシーンだったらしい…

平日の午後 新宿中央公園

洋犬の黒いボクサーを連れた 富裕層の娘がルンルン気分でお散歩中である

ある大木のそばまで来て急に犬が泣き始めた  ワンワン ワンワン「うるさい!あっちいけーっ!」

叫んだのは馬並鹿次郎であった…「天使のマーチャンもいなくなった 俺はたった一人だくそーっ」

そこへ手配師がやってきた「仕事あるよ どーだい 日当7千円で二食付きの個室だぜーっ」

「行けっ まにあってるよ」「なんだよ 仕事してないんだろー」「いいから 行けよ」「ちっ! 人が可哀想だから

声かけてやってんのに~ 今日も野宿かよヒャハハハ…」手配師は立ち去っていった

「仕事につけば 一日の飯と寝る場所は確保できるが…重労働で思考力が落ちる 奴隷と同じだ」

「とにかく 負けの敗因を分析しなければ…」新聞を見つめる馬並鹿次郎であった…

 公園の大木のそばのベンチでうたた寝をする 馬並鹿次郎  「10年以上前 新宿もパチンコやパチスロで飯を食ってるプロを大勢みかけたが 羽もの専門のプロ連中は憧れたな…」

「次々と短時間で打ち止めにする あのカッコよさ」パチプロ連中は3人組が多かった 「まだやってるのか 早くうちどめにして つぎいくぞ!」気づけばもういなかった 

一週間後
新宿場外馬券売り場 「俺は新宿区内全域を歩き回り 自販機の釣銭口から何とか2千円ほど拾い集めていた」

「朝から慎重にワイド馬券で 少しづつ増やしていき メインの11レースに3連単で勝負するつもりだ」

背後から声がした「兄さん あんときは本当に助かりましたよ ありがとうございました」

「ああ あんときの」下から上までじっくりと見た もうあのホームレス姿の馬券師はどこにもいない いるのは見事に 復活した羽振りのいい馬券師の姿だった あのおっさんが見事に復活したのだった

「これは あんときのお礼です」5千円札をお礼にくれた そして

メインレース 最終レースと勝ち続け 馬並鹿次郎の財布はパンパンに膨れ上がって

ついに勝利の雄叫びをあげはじめた

「よっし!またきたぜ!」馬並鹿次郎の顔は上気し赤く紅潮している
隣に地見屋も来ている「馬並さん 完全復活ですな」 「ありがとう」3千円ほどを地見屋の上着のポケットに突っこんでやる

「これから歌舞伎町へ繰り出すんですかい」「まあな…しかし 今回は昏く長い闘いだったぜ」

涙がこみあげてくる「じゃーな」片手をあげ立ち去る馬並

12レースがおわり どっと人がでてくる 人ごみの中颯爽と歌舞伎町へと向かう馬並の後ろ姿だけが

光っていた…                        終わり
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