密集市街地 江東区東陽町

この町では２３年ほど　生活していた

最初は４．５帖　そして６帖となり　最後まで６帖暮らしとなった

東京は狭い　　自分の庭先で小便をすると１０人以上に迷惑が掛かるのである

自分の住んでいた家は　一階が床屋　２階が４部屋あり　一人一部屋となっている

さらに大通りに面していない家が一軒あった　ここに４人暮らしが住んでいて

裏から表に向かうときにバカでかいビルの脇を通らなければならなかった

たまにこのビルのオーナーや親族が通るときがあった

と　まーこういう風景の毎日であった　私は出版社からお迎えの車を　待つことが最上の喜びであった

　　つまりそれほど　黒塗りの大型車は　あこがれだったのだ　しかしながら　皆　車の駐車場は

頭を痛めていた　床屋のオーナーは別なところに駐車しているようだったし　バカでかいビルのオーナーは

自分のレストランの入り口半分を取り壊す羽目になった

こうなると　己の優越感の方が　生活感をうわまってしまった様だ